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解説

易経の六十四卦の覚え方:八卦から始める六週間プラン

2026年10月24日 更新

六十四の別々の図を丸暗記しようとしないでください。まず八卦を覚えましょう。そうすれば、どの卦も、すでに知っている二つのものを上下に重ねただけになります。そのうえで、順序を二段階で加えていきます。覚える量を半分にしてくれる文王の対と、中国の学習者が何世紀にもわたって使ってきた伝統的な卦名の順序の歌(卦名次序歌)です。

ステップ1:八卦

すべては、八つの三本線の図形の上に成り立っています。それぞれについて、形、名前、主なイメージを覚えます。

  • ☰ 乾(けん)、天
  • ☷ 坤(こん)、地
  • ☳ 震(しん)、雷
  • ☴ 巽(そん)、風または木
  • ☵ 坎(かん)、水
  • ☲ 離(り)、火
  • ☶ 艮(ごん)、山
  • ☱ 兌(だ)、沢

朱熹は、自身の注釈の冒頭に形を覚えるための短い歌を載せており、今でも中国の学習者が形を覚える定番の方法になっています。乾三連,坤六斷;震仰盂,艮覆碗;離中虛,坎中滿;兌上缺,巽下斷。わかりやすく言えば、天はつながった線が三本、地は切れた半分が六つ。雷は上を向いた鉢(下に実線が一本)、山は伏せた鉢(上に実線が一本)。火は真ん中が空っぽで、水は真ん中が詰まっている。沢は上が欠け、風は下が切れている、ということです。

爻は下から上へ数えることを覚えておいてください。形がしっかり身についたら、八卦の解説と八卦一覧で、より詳しい対応(家族の中の位置、方位、性質)を確かめられます。

ステップ2:どの卦も組み合わせとして読む

各卦は下卦と上卦からできていて、だからこそちょうど 8 × 8 = 64 あるのです(その理由は易経の卦はなぜ六十四卦なのかで説明しています)。中国でも日本でも、卦はこのように呼ばれます。上の象、下の象、そしてその卦自身の名前です。ですから第3卦は水雷屯、「雷の上に水:屯」、第11卦は地天泰、「天の上に地:泰」となります。

ここから、実際に役立つことが二つ出てきます。

  • まず、同じ八卦を重ねた八つの卦から始めましょう。 上と下に同じ八卦が来る卦です。乾為天、坤為地、震為雷、巽為風、坎為水、離為火、艮為山、兌為澤。番号は1、2、51、57、29、30、52、58で、名前は八卦の名前そのものです。
  • イメージを使って意味を覚えましょう。 雷の上に水は、成長の始まりに降る雨と鳴る雷、つまり生みの苦しみです。天の上に地は、天の気が昇り地の気が降りて、両者が出会うこと、つまり安泰です。卦名はたいてい絵柄から導かれ、絵柄が記憶に定着させてくれます。

8 × 8 の表を描き、下卦を縦に、上卦を横に並べて、毎日一つずつ卦名を書き込んでいくのは、もっとも効果的な練習の一つです。六十四卦一覧で答え合わせができます。

ステップ3:文王の対を覚える

伝わっている順序、序卦(文王の順序)は、でたらめではありません。卦は32の対になっていて、必ず奇数の卦のあとにその次の偶数の卦が続きます。28の対では、二つ目の卦は一つ目を上下逆さにしたものです(3 屯と4 蒙、5 需と6 訟)。逆さにしても形が変わらない八つの卦(1と2、27と28、29と30、61と62)は、その代わりに、すべての爻を反転した卦と組になっています。

ですから、奇数番の卦を一つ覚えれば、次の卦は導き出せるのです。ひっくり返すか、上下対称なら全部の爻を反転させればよいのです。これで覚える量が半分になります。対になる卦のページで、32の対すべてを見ることができます。

ステップ4:卦名の順序の歌

卦名と番号を順番どおりに定着させるために、中国の学習者は朱熹が『周易本義』に載せた歌、上下經卦名次序歌を使います。六十四の卦名を順にたどる歌で、兮のような調子を整える言葉が挟まれています。

  • 乾坤屯蒙需訟師,比小畜兮履泰否,
  • 同人大有謙豫隨,蠱臨觀兮噬嗑賁,
  • 剝復無妄大畜頤,大過坎離三十備。
  • 咸恆遯兮及大壯,晉與明夷家人睽,
  • 蹇解損益夬姤萃,升困井鼎震繼之,
  • 艮漸歸妹豐旅巽,兌渙節兮中孚至,
  • 小過既濟兼未濟,是為下經三十四。

はじめの三行が上経、第1卦から第30卦まで(「三十備わる」)、あとの四行が下経、第31卦から第64卦まで(「三十四」)です。中国語が読めなくても、日本語の音読み(けんこんちゅんもうじゅしょうし……)で唱えればそのリズムがチェックリストとして働きます。数週間、一日に二、三回唱えるというのが、何世代もの学習者がやってきた方法です。十翼の一つである雑卦伝(雜卦)も、対照的な対を韻を踏んで並べた一覧です。序卦伝と雑卦伝をご覧ください。

六週間の学習プラン

  • 第1週。 八卦の形、名前、イメージ。一分以内で描けるようになるまで、毎日記憶から描きます。
  • 第2週。 同じ八卦を重ねた八つの卦と、どの卦も「上の象、下の象」で呼ぶ習慣。8 × 8 の表を書き始めます。
  • 第3・4週。 上経、第1卦から第30卦。数日ごとに八つほど新しい卦を、必ず文王の対として覚えます。歌のはじめの三行を毎日唱えます。
  • 第5・6週。 下経、第31卦から第64卦を同じように。表を完成させます。
  • その後。 実際の易占いで復習します。卦を立てるたびに、何かを調べる前に八卦と卦を言い当ててみてください。毎日の易占いは、これを無理なく続けるやり方です。

単語カードも役に立ちます。表には卦の形を、裏には番号、卦名、八卦の組み合わせ、そして卦辞を短くまとめたひと言を書きます。

覚えるべきこと、覚えなくていいこと

爻辞を暗記する必要はありません。経験を積んだ読み手も爻辞は調べます。彼らが頭に入れているのは、形、八卦、卦名、番号、対、そしてそれぞれの卦の「時」の感覚です。それだけあれば、立てた卦をすぐに見分け、どこを調べればよいかがわかります。それぞれの卦が自分の易占いで何を意味したかを、易経日記に書き留めていってください。時とともに、それこそが本当に身につく知識になります。